英語の勉強に音読は意味がない?英語力を伸ばす「音読」の効果を徹底解説!

今回は英語の勉強において、「音読」にどのような効果があるのかを見ていきます。音読は意味がないのではないかと思われている学生の方も多いようですが、音読には単にリスニング能力を向上させるだけではなく、英単語の暗記力を向上させたり、ライティング能力を向上させる効果もあることが分かりました。
リスニングが苦手、英語の読解力や語彙力をもっと向上させたいと思っている方に必見のコラムです!

英語の勉強に音読は意味がない?

英語を勉強している学生の間で、音読の有効性については意見が分かれています。ある人々は、音読は英語力を伸ばすための重要な手段であると主張しています。しかし、他の人々は音読が効果がないと考えています。

効果がないとする人の意見を見てみると、音読がリアルな会話やコミュニケーション能力の向上にはほとんど役立たないという意見があります。音読は単なる文章を読み上げるだけであり、実際のコミュニケーションで必要なスキルや表現力を養うためには不十分だとのこと。音読によって習得できるリスニングやスピーキングの能力は限られており、効果的な学習手段とは言えないというのです。これを読んでいる方の中にも「音読は意味がないのではないか」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

では、音読は本当に英語力を伸ばすのに役立つのでしょうか?
ここでは音読に隠された英語力を伸ばす効果について説明します!

英語を音読する効果

英語を音読する生徒

発音の改善

音読は、英語学習において非常に有益な方法であり、多くの利点があります。
まず、音読は発音の改善につながります。英語を音読することで、口の筋肉を使って正確に言葉を発音する練習ができます。この練習を通じて、自然な発音が身につきます。特に、母国語と異なる言語を話す人々にとっては、音読が重要なスキル習得手段となります。音読は、リスニングスキルの向上にもつながります。自分自身が発音した文章を聞く機会が増えるため、リスニングスキルが向上し、他者の発音を理解する能力が高まります。リスニングとスピーキングの相互作用は、言語習得において不可欠です。

関連記事:リスニングで点数をとれば、英語力が上がる!

リスニングスキルの向上

音読によって、学習者はテキストを読みながら同時に自分の声で文章を発音し、その音声を聞くことができます。このプロセスによって、耳に入ってくる音声と自分の発音を直接比較することができ、自己修正や改善の機会が提供されます。

さらに、音読はリスニング能力を向上させるためのリズムとイントネーションを習得することに役立ちます。英語のリズムやイントネーションは、聞き手にとって理解しやすい自然な流れを生み出す重要な要素です。音読を通じて、正確なリズムやイントネーションを模倣し、自然な英語のサウンドを身につけることができます。これにより、実際の会話やリスニング理解に必要なリズム感とイントネーションの理解が促進されます。

語彙とフレーズの聞き取り力を得ることが出来ます。音読をすることで、文脈に沿った語彙やフレーズを聞く機会が増えます。さらに文章を読み上げる際には、文脈や意味を理解しながら自然に言葉を発音する必要があります。そのため、学習者は文脈から単語やフレーズを推測し、意味を理解しながら音声を聞き取るスキルを養うことができます。

関連記事:英語のリスニングに勉強のコツはある?

英単語の暗記

英語の単語の暗記

音読をすることで、新しい単語やフレーズを繰り返し学習する機会が増えすのは先に述べた通りですが、音読は単語のスペルや発音を覚えるのにも役立ちます。

また、このことは実際の実験でも効果が実証されています。

英検準1級レベルの単語帳から選んだ15の英単語と、その日本語訳を書いたカードを用意。高校1~2年生31人を対象に、17人を「音読群」、14人を「黙読群」に振り分けて実験を行った。
音読群には15枚のフラッシュカードをそれぞれ音声付きで6秒間見せ、1単語につき3回音読させた。黙読群には、フラッシュカードを音声付きで6秒間見せるのみとした。

毎日1回ずつ、4日間に渡って上記の暗記を行った。5日目に日本語訳を見て英単語を記入するテストを実施。結果は、15点中音読群の平均点が8.88点、黙読群の平均点が5.57点。音読群のほうが、英単語を暗記できていることが分かった。

出典:英単語の暗記「音読」は「黙読」より点数アップ?高校生が実験で検証

関連記事:英単語を覚えれば、子供が英語が好きになる!

自信の向上

正確な発音や流暢なリーディングは、英語を話す自信を高める助けとなります。自信を持って英語を話すことは、コミュニケーション能力の向上につながります。

ライティング能力の向上

音読は単なる発音やリスニング能力だけでなく、ライティング能力にも良い影響を与えます。文章を音読することで、適切な表現や文章構造を自然に身につけることができます。
実際に、より音読の回数が多かったグループの方がライティングにおいて多くの単語を書くことができたというデータもあります。

英語音読の具体的なやり方

テキストを選ぶ生徒

テキストの選択

音読の時はまずお手本となる音声テキストを聴くようにしましょう。
適切なテキストの選択は、英語学習において重要な要素の1つです。興味を持てるテキストを選ぶことで、学習のモチベーションが向上し、継続的な学習を促進することができます。
自分の興味や興味を持てるトピックに関連したテキストを選ぶことで、学習の効果が高まるだけでなく、学習時間がより楽しくなります。また、自分のレベルに合ったテキストを選ぶことも重要です。音声だけを聴いて、内容が全てわかるようではカンタンすぎますし、逆にさっぱりわからない場合は難しすぎるという事になります。
自分の能力に合ったテキストを選ぶことで、挫折せずに学習を続けることができます。

適切なペースでの読み上げ

適切なペースでの読み上げも重要です。速すぎると、言葉が不明瞭になり、発音の練習効果が得られません。逆に、遅すぎると、リズムが損なわれ、自然な英語の流れを体感することが難しくなります。適切なペースで文章を読み上げるためには、ゆっくりと文章を理解しながら、適切な速さで読むことが重要です。また、自分のペースを保つために、短い文や段落から始めることをおすすめします。

関連記事:プロ家庭教師が教える英語基礎!英語の文法力を固めて周りと差をつける!

意味を理解しながらの読み上げ

音読をする中学生の女子生徒

単に文章を読み上げるだけでなく、その意味を理解しながら読むことが重要です。文章の意味を理解することで、言葉のニュアンスや使い方をより深く理解し、より自然なリーディングを行うことができます。また、意味を理解することで、英語学習の効果も高まります。

そのため、分からない単語はしっかり調べておくようにしましょう。単語の意味と音がしっかり結びつくようにしておいた方が、音読の効果も向上します
文章の意味を理解することに重点を置きながら、音読を行うことが重要なのです。

関連記事:言葉に出して脳を活性化させて記憶に残す勉強法で成績アップ

定期的な練習の習慣化

定期的な練習の習慣化も、音読を効果的に活用するために重要です。音読は継続的な練習が必要です。毎日少しずつでも続けることで、徐々に英語力を向上させることができます。定期的な練習を続けることで、英語のリスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの能力を総合的に向上させることができます。また、定期的な練習を続けることで、学習の効果が持続し、スキルの定着が促進されます。

およそ音読の効果が表れるまでには約1か月くらいが目安と言われます。きちんと日々正しいやり方を実践して効果を上げていきましょう!

関連記事:自学自習の習慣を身につける4つのコツ

ここに注意!効果の無い音読方法

以下の方法は音読としては効果がないので注意するようにしてください!

  • 音声を聞かずに音読をする
  • ただ文字を声に出しているだけ
  • 繰り返し学習していない(できれば毎日行って習慣化するようにしてください!)
  • 分からない単語やフレーズを放置している

音読は英語力を伸ばすために有効!

以上のように、音読は英語力を伸ばすために有効な方法です。音読には発音の改善やリスニングスキルの向上、語彙力の増加など、多くのメリットがあります。単なる文章の読み上げではなく、正確な発音やリズムの練習を通じて、実際のコミュニケーション能力も向上させることができるのです。いつもの勉強に加えて、音読も習慣として取り入れることで、英語力を飛躍的にに伸ばしていきましょう!