受験や学校のテストで成果を出すために必要不可欠なのが自宅での勉強です。しかし、毎日の学校や部活動が忙しく、なかなか家での勉強時間を確保できないという方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、勉強時間を有効に確保するためのヒントを紹介します。

早朝の1時間を大切に!

勉強時間というと学校や部活が終わった夕方や夜に確保すれば良いというイメージがありますが、実際には上手く行かないことが多いです。なぜかというと、朝8時頃から授業が始まって午後の3時から4時頃までみっちり授業を受け、部活をしているお子さんはそのまま夕方の5時、6時という時間まで活動しています。

つまり、昼休みに1時間休憩があることを考慮しても8時間~9時間は学校で過ごすことになります。集団指導が中心の授業では机に向かっている時間が長いとは言え、ただ授業を受けているだけでも体力的にも精神的にも相当の負担があるのは当然なのです。まして、体育の授業がある曜日や、野球部やサッカー部、バスケ部といった練習のハードな部活に所属している生徒であれば放課後、部活後に家で勉強するというのは体力的にも精神的にも難しくなってしまいます。

また、そのような状態で自宅学習をしようとしてもなかなか能率は上がらず、余計に時間がかかってしまうために余暇の時間が減ってストレスを感じてしまうことにもつながりかねません。自宅での学習はモチベーションを保ち続けることが重要ですが、かえって勉強が嫌いになって家で勉強をしなくなることもあります。

そのため、家で日常的に勉強をするのであれば、夕方や夜ではなく早朝に行うのがベストなのです。疲れのたまっている夕方や夜に勉強するのを避け、体力や気力が回復している早朝であれば効率よく学習することができます。疲れた体で夜にダラダラ長い時間勉強するよりも、朝のたった1時間を有効活用するのが家での学習では重要となります。

「朝飯前」が一番集中できるって本当?

これは先ほどの「朝の1時間を大切に」ということと関連しているのですが、朝に起きてから家で勉強をする際には「朝飯前」に行うことが大切です。充分な睡眠を取った後であれば、1日の中で頭が最もクリアーな状態なのは起床後すぐです。そのため、家で勉強するのにベストな時間帯というのは、実は朝起きたすぐ後なのです。

朝食を食べると胃の中に食べ物が入り、消化のために体内の血液が胃に集中します。その分だけ脳に回ってくる血液の量が減ってしまうのです。脳内の血液量が減るということは、それだけ考える力も阻害されてしまうということですから、勉強に集中するのも難しくなってしまうのです。

1日の中で最も勉強に集中できるのが早朝というのは間違いないことなのですが、朝食を摂ってしまうとその最も良い状態というのが崩れてしまいます。したがって、家で勉強するのに朝の1時間を大切にして欲しいことに変わりはないのですが、その大切な朝の時間を有効活用するためにも朝の勉強は「朝飯前」に行うようにしましょう。

「30分の勉強」でも積み重ねれば大きな力になる!

ここまで、家で勉強するなら「早朝」がおすすめという話を紹介しました。しかし、どうしても朝起きるのが苦手という方や、部活の朝練があるので家で勉強する余裕がないという方もいらっしゃるかと思います。そういった方は夕方や夜に「30分だけ」勉強することをおすすめします。

授業や部活で疲れた体でも、「30分だけ」であれば集中して勉強することができますよね。実際、人間の集中力が持続するのは子どもで30分程度、大人でも平均すると4,50分で、最長でも90分程度と言われています。つまり、30分だけでも集中して勉強することが出来れば十分に合格点ということができるのです。

そう考えると学校の授業が40分や50分続くのは長いということもできますが、実際の授業はずっと集中しているのではなく、先生の雑談などで適度に休憩を挟みながらの勉強になるので集中力も持続するのです。

「たった30分の勉強で力がつくのか?」と疑問を持つ方もいらっしゃるかも知れません。ですが、集中して勉強すれば30分でも色々なことに取り組むことができます。英単語の暗記や数学の演習問題、国語の長文読解でも大問1つに30分はかかりませんよね。

幕末の偉人・吉田松陰の言葉に次のようなものがあります。
「一日一字を記さば、一年にして三百六十五字を得、一夜一時を怠らば、百歳の間三万六千時を失う」
これは、継続することの大切さを説いたものですが、1日30分の勉強を3年間継続すれば約540時間以上もの勉強時間になります。受験前になれば部活も引退し、受験勉強に集中できますよね。それまでに「1日30分」をこつこつ積み重ねれば、それだけ志望校へのゴールも近くなるのです。

まとめ

~勉強時間の確保には「早朝の1時間」「1日30分」がカギ!~

今回は、家での勉強時間を確保するヒントを紹介しました。夕方や夜に勉強するのが難しいという方も、「早朝の1時間」「1日30分」の使い方を工夫することで、十分に勉強時間を確保することができます。ぜひとも、時間を有効利用して家庭学習の習慣をつけてみましょう。