中学生になって勉強嫌いになった?勉強嫌いの原因と親御さんもできる対策方法

中学生の勉強嫌い、気になりますよね。小学校までは楽しくて好きだったのに、中学に入った途端、なんだか勉強が苦手になっちゃうお子様が多いんです。

中学生の勉強嫌い…その背景には様々な事情が絡み合っています。授業が速くて難しい、新しい科目が増える、部活で忙しい…。でもそんな中でも、やっぱり勉強はできるようになってもらわないと困りますよね。

今回は、保護者の方に向けて、中学生の勉強嫌いの原因と、その解決策について考えてみたいと思います。一緒に子供たちの成長をサポートしましょう!

中学生で勉強嫌いになる子供が多い

授業に飽きた中学生

小学生の時は勉強が好きだったのに、中学生になると勉強が嫌いになってしまうお子様も珍しくありません。
小学校のころとは習う内容も授業のスピードも早くなり、急な変化についていけないというケースがとても多いのです。

勉強が好きだった生徒も6割が勉強嫌いに!?

ベネッセが実施した調査(ベネッセ教育総合研究所の親子パネル調査)によると、小学校6年生のころは勉強が好きだったのに、中学校1年生になると勉強が嫌いになってしまったお子さまは20%もいるという調査結果が出ています。つまり、5人に1人は勉強嫌いになってしまうということですね。

これがそのまま進んで中学校2年生になると、勉強が嫌いなお子様の割合は60%にも達してしまうそう。また、理想的な中学生の家での学習時間は学年+1時間と言われていますが、50~60%の生徒さんが一年前、つまり中学校1年生の時より勉強時間が減ってしまっているという事もベネッセの調査によって明らかになりました。

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中学生が勉強嫌いになる原因

勉強嫌いになってしまった中学生

では、中学生になって勉強嫌いになってしまう理由は何でしょうか?ここでは主な原因を挙げてみます。

科目数が増える

中学校に進学すると、小学校の頃に比べて学ぶ科目が増えることが、多くの生徒にとって大きな負担となります。小学校では主に国語、算数、理科、社会といった科目が中心でしたが、中学校では本格的に英語が始まり、算数は数学となり、図工は技術や美術になるなど、学ぶ幅も増え、さらに専門性が高くなります。

勉強量が増える

山積みの教科書

小学校では1時間45分だった時間割も、1時間50分となり授業時間も伸びていきます。また、学習指導要領の改訂によって、自分で考える事やは発表しなければならないことも増え、授業の中で前回の授業の復習に充てられる時間はかなり少なくなっています。基本的に「一度教えたことは理解しているもの」として授業が進んでいくので、宿題だけでなく予習・復習の量も増加します。特に、テスト前になると一気に勉強量が増えるため、これに対するプレッシャーやストレスも大きくなります。

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部活で忙しくなる

バスケ部の風景

部活動もまた、中学生が勉強嫌いになる大きな要因の一つです。中学校では、多くの生徒が部活動に参加し、毎日の練習や試合で忙しい生活を送ります。部活動は、仲間と一緒に過ごす楽しい時間であり、成長の場でもあるのですが、「部活が忙しくて勉強する時間がない」と考える中学生も多くなります。特に中学1年生の場合はまだ新しい生活環境への慣れなどもあり、特に疲れやすくなっていると言えるでしょう。

文部科学省の調査によると、特に運動部に所属している生徒は平日2時間弱、休日は3時間強の時間を部活に費やしていることが分かっています。そのような生活リズムや疲れもあり、自宅での勉強が後回しになってしまい、勉強への意欲がなくなってしまう場合も珍しくありません。

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テストで点数が取れない

テストで点数が取れない学生

今まで見てきたこととも関連しますが、中学生になると、定期的なテストの結果が成績に大きく影響を与えます。しかしテストで良い点数を取れないことが続くと、自信を失い、勉強に対するモチベーションが低下してしまいます。特に、中学一年生の初めてのテストで期待した結果が出ない場合、その後の学習に対する姿勢に大きな影響を与えることが多いです。特に、努力しても思うような成果が出ない場合、自分の能力に対する不安や自己否定感が強まり、ますます勉強から遠ざかる原因となります。また、周囲の期待やプレッシャーが重くのしかかることで、勉強そのものがストレス源になってしまうことも少なくありません。

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勉強の「好き」「嫌い」の調査結果から

ベネッセ教育総合研究所の「子どもが語った勉強の「好き」「嫌い」の変化の理由」という調査結果をみてみましょう。
上記の調査では特に中学校1年生の時に勉強嫌いになった場合、その理由として、勉強の内容が理解できなくなったという理由が多いようです。これには今まで見てきたように授業内容が難しくなったことに加え、部活などもあり、勉強に費やす時間も限られてくることもあるのでしょう。
また、勉強嫌いになった理由として勉強や成績に関して保護者や学校の先生からしかられた(指摘された)事を挙げている場合も見られます。

こうしてみると中学生の勉強嫌いには勉強そのものではなくて、勉強に関しての周りの人たちの関わり方等も大きく影響している事が分かります。

中学生を勉強好きにさせる対策方法

では、そんな勉強嫌いの中学生を勉強好きにさせる方法は何でしょうか?今回は勉強のプロがお子様を勉強好きにさせる方法をご紹介します!
実は同調査では勉強が嫌いから好きになった生徒のデータもあるのです。その理由としては次のようなものが挙げられます。

勉強をやる前向きな動機が増えた

勉強に前向きな中学生

「宿題しないと注意される」「勉強しないと怒られる」といったような後ろ向きな動機ではなく、「行きたい高校や大学ができた」「新しい事を知るのが楽しい!」といった前向きな動機によって勉強が好きになったケースが多いようです。

時にはご家庭でも目の前の勉強からは少し離れて、勉強することによって将来的に様々な可能性が広がることを伝えることでまた違った角度から勉強をする意味を感じてもらえるかもしれません。

関連記事:なぜ勉強するの?集中できないときは学ぶ意味と目的を明確にしよう!

保護者の方の関わり方

保護者と子供

また、お子様の勉強に対する保護者の態度も勉強の好き/嫌いに影響する大きなポイントです。

「早く勉強しなさい」という命令的な言葉は避け、代わりに勉強のゴールを設定して声掛けすることが大切です。お子様が小さな成功体験を積み重ねられるよう、小さなことでも達成できたことはその努力を褒めて自信をつけさせることも重要です。宿題を終えたら「よくやったね!」と褒めたり、難しい問題に取り組んだら「頑張ったね!」と励ますことが大切です。褒めるときは、努力や過程を褒めることが重要で、テストの結果だけではなく、日々の取り組みも評価するよう心掛けましょう。

詳しくは

勉強したくなる!「魔法の言葉」でお子様の勉強のやる気アップ!

お子様に勉強のやる気を出させる!ご家庭での上手なサポート法とは?

等のコラムもありますので、詳しくはそちらを見て頂ければと思います。

もちろん厳しさも時には大切ですが、お子様の頑張りを誉め、例えば模試や定期テストで悪い点数を取ってしまったとしても、優しく励ますなども大切になります。

「失敗しても大丈夫」という安心感を与えることも大事なのです。ただ、その失敗がキチンと次につながって、失敗を克服しようとしているかどうかは気にかけておくようにしましょう。

勉強好きな中学生と嫌いな中学生の勉強方法の違い

勉強好きな中学生

ちなみに、勉強好きな中学生と嫌いな中学生では勉強方法にも異なった傾向があります。

勉強が好きな中学生はテストで間違えた問題をしっかりやり直す傾向が強く、また「自分が何を分かっていないか」を確認しながら勉強を進めていく傾向がありました。
また、「自分が何を分かっていないか」と書くと難しそうにも聞こえますが、たとえば友達と勉強することで「自分が何を分かっていないか」に気づきやすくなることもあるそうです。

小学生の頃とは違い、中学生の学習内容になると、保護者の方も教えるのが難しくなります。
さきほどの「努力や過程を褒める」という部分とも共通してくるのですが、何を勉強しているかだけでなく、どう勉強しているかという部分に目を向けるようにしてください。

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中学生が勉強嫌いになる原因と対策まとめ

中学生が勉強嫌いになる原因やその対策について解説しました。勉強が好きだった子供が中学生になると急な変化や科目の増加、勉強量の増加などにより、勉強嫌いになるケースが増えます。しかし、そんな時こそ、保護者の声かけや学習方法の工夫が重要です。お子様の気持ちを尊重し、一緒に乗り越えていこうという気持ちを忘れずに。少しずつ、成功体験を積み重ねながら、お子様の自信を育んでいけば、きっと勉強のやる気が戻ってくるはずです。力強く前向きに、一歩ずつ進んでいきましょう!