フィーリングはダメ!国語現代文の「小説」が面白いほど解ける、プロが教える㊙テクニック

現代文の中でも、「小説文」は多くの受験生が苦手とする分野です。情景描写や登場人物の心情を正確に読み取ることが求められ、いくつも答えがあるように感じてしまうからです。

そのために小説文をフィーリングで解いて、なかなか得点に結びつかなかったり、テストのたびに点数が安定しなかったりということがよくあります。

しかし、小説文で安定して高い点数を取り続けるにはフィーリングではなく、論理的なアプローチが必要となります。

適切な方法を身につければ、小説文の問題は驚くほど解けるようになります!

この記事では、小説文を解くための論理的なテクニックを紹介し、点数アップのための具体的な方法をお伝えします。

小説文でなぜ点数がとれない?

小説文が苦手な学生

小説文を苦手に感じている学生が多いのには主に次の理由が挙げられます。

小説文の文字量が多い

小説文の読解でまず壁となるのが、その文字量です。長い文章に圧倒され、内容を最後まで読み切れなかったり、要点をつかめなかったりすることがあります。特に、慣れていない学生にとっては、長文の読解は集中力を欠く原因にもなり、正確な解答にたどり着けないことが多いです。
特に時間制限のあるテストや入試では、この傾向が顕著になります。

解釈の幅がある

小説文には、解釈の幅が広い表現や曖昧な言い回しが多く含まれています。これが、正解を一つに絞り込むことを難しくしている原因の一つです。また、登場人物の心情や背景を深く読み取ることが必要ですが、これを適切に行うためには、ある程度の読書経験や国語力が求められます。

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小説文を解くポイント

ここからは、小説文を効果的に解くためのポイントを解説します。このポイントを意識して練習を積めば、難解に感じた小説文もスムーズに解けるようになるでしょう。

小説の場面設定を意識する

江戸時代の時代設定

小説文を解く上で、まず重要なのが場面設定をしっかりと理解することです。場面設定とは、

  • 「いつ(時代背景、季節、時間帯)」
  • 「どこで(場所、環境)」
  • 「誰が(登場人物、語り手)」
  • 「何を(出来事、行動)」
  • 「どのように(状況、様子)」

といった、文章中の基本的な要素を指します。これは、英語でいうところの5W1Hに相当します。これらの要素を把握することで、文章の大まかな流れを掴むことができ、登場人物の行動や心情の変化を正確に捉える手助けとなります。

特に、場面が変わる部分では要注意です。時系列の変化や場所の移動、登場人物の心情の変化などを意識し、場面ごとに整理しておくと、文章全体の理解が深まり、解答を導きやすくなります。

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登場人物の関係性を理解する

登場人物の関係(親子)

次に重要なのは、登場人物同士の関係性を理解することです。小説文では、登場人物同士のやり取りや関係が物語の進行に大きく影響します。

以下の点に注目しましょう。

  • 登場人物同士の立場(家族、友人、恋人、上司と部下など)
  • 互いにどのような感情を持っているか
  • 関係性の変化(親密になる、疎遠になるなど)

関係性を理解するためには、会話の内容や行動、さらには語り手の視点にも注目しましょう。人称視点なのか、三人称視点なのかによって、情報の捉え方が変わってきます。

また、登場人物がどのように変化していくのか、感情の流れを追うことも大切です。これにより、文章の核心部分を理解することができ、問題に対する正確な解答が導き出せます。

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心情を表す言葉に注意

本を読む中学生

小説文では、登場人物の心情が文章全体のテーマやメッセージに深く関わっています。そのため、心情を表す言葉に注意を払うことが大切です。具体的には、感情を示す形容詞や動詞に注目し、それがどのような文脈で使われているかを考えることが求められます。

  • 感情を直接表す言葉(「嬉しい」「悲しい」「怒る」など)
  • 心情を暗示する描写(「胸が締め付けられる」「顔が曇る」など)
  • 行動や態度の変化(「足早に立ち去る」「声が震える」など)

さらに、その心情に至る過程や変化にも注目することが重要です。心情がどのように変わったのか、その理由や背景を理解することで、文章の深い意味を読み取ることができるようになります。このプロセスを繰り返し行うことで、登場人物の内面をより深く理解し、解答を導き出す力が養われます。

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比喩表現を理解する

枯れた落ち葉で悲しみを表現

小説文には、直喩や隠喩などの比喩表現がよく用いられます。これらの表現は、登場人物の心情や状況を効果的に伝える役割を果たしています。比喩表現を見つけたら、以下の点を考えましょう。

  • 何と何を比べているか
  • なぜその比喩が使われているか
  • その比喩がどのような印象や感情を与えるか

比喩表現を正確に理解することで、作者の意図や物語の雰囲気をより深く把握することができます。

長い文章に慣れる

分厚い本

最後に、長い文章に慣れることが重要です。日ごろから文章を多く読む習慣をつけることで、長い文章に対する抵抗感を減らし、集中力を維持しやすくなります。また、さまざまなジャンルの文章に触れることで、自然と幅広い語彙力を身につけることもできます。

特に、知らない単語や表現が出てきた場合には、意味を調べる習慣をつけることが大切です。語彙力が向上することで、文章の理解が深まり、登場人物の心情や物語のテーマを正確に捉えることができるようになります。これにより、難しい小説文の問題も解けるようになります。

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まとめ

小説文をスラスラとく女子学生

小説文の読解は、フィーリングに頼らず、論理的なアプローチを取ることで、確実に得点を上げることができます。場面設定を意識し、登場人物の関係性や心情に注意を払いながら文章を読むことが重要です。また、日常的に文章を読み、語彙力を高めることで、さらに解答力が向上します。

これらのポイントを意識して練習を重ねれば、小説文への苦手意識を克服し、高得点を狙えるようになるでしょう。現代文の得点アップは、受験全体の成績向上にも大きく寄与します。ぜひ、この記事で紹介したテクニックを活用し、自信を持って試験に臨んでください。