資格で合否は変わる?高校入試に有利なおすすめ資格・検定とは?

英検や漢検、さまざまな資格がありますが、高校入試において本当に検定や資格が有利なのか、今回はその本当のところを紹介します。
一般的なケースから具体的な級の要件まで、検定の効用や内申書への記載条件、そして検定への挑戦に伴うメリット・デメリットまで、詳しく解説。
受験生や受験を控える生徒さんや高校入試における検定や資格の取得が合否に与える影響や、その有用性について知りたい方にとって必読の内容です!

高校受験で使える資格・検定

高校入試において、検定や資格を持っていることが合否に影響することがあります。ここでは、特に高校受験に活用できる資格・検定を見ていきましょう。

英検

英検(英語検定、英語能力検定)は、日本における英語能力を測定するための検定試験です。正式名称は「日本英語検定」であり、通称として英検と呼ばれています。英検には、初級から準1級までの9つの級があります。各級は、英語の読み書き能力や会話能力がそれぞれ異なります。初級から順に、5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級の順に難易度が上がっています。この中で3級は中学卒業程度の英語力のレベルとなります。

英語のアルファベットのイメージ

漢字検定

漢字検定は、漢字の読み書き能力を証明する検定試験です。日本の漢字教育の一環として、幅広い年齢層や学習者に向けて実施されています。漢字検定には。漢字検定には1級、準1級、2級、準2級と3〜10級までの12段階の級があります。10級から順に難易度が上がっています。また、検定は漢字の読み方と意味、常用漢字の書き方、漢字の成り立ちなどを問う問題で構成されています。この中で3級は中学校卒業レベルと同程度の難易度となります。

数学検定

数学検定(数検)は、実用数学技能検定の一部であり、算数・数学の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を評価し、論理的な思考力を問う記述式の試験です。

実用数学技能検定は、大学~小学生レベルの難易度の1級から11級、と幼児向けのかず・かたち検定ゴールドスター(GS)、かず・かたち検定シルバースター(SS)の合わせて15段階で実施されています。そのうち、1級から5級が数学検定の範囲となっています。この中で中学校卒業レベルの難易度の級は英検・漢字検定と同じく3級となります。

数学の計算式のイメージ

理科検定

実用理科技能検定(理検)は日本理科検定協会が実施し、観察・実験技能、計量・測定技能、統計・検査技能、比較・調査技能、論理・表現技能の習得を評価します。化学や生物、物理など理科の知識を測る検定試験であり、小学生から社会人まで幅広い受験者がいます。この資格を取得することで、高校入試や大学入試で有利となる場合もあり、受験対策の学習塾も存在します。実用理科技能検定は、細かいレベル分けがあり、理科検定3級が中学卒業程度のレベルだと言われています。

その他の検定・資格

パソコンやプログラミングのスキルを証明する検定であるコンピューター検定、TOEFLやTOEICなどの英語資格や、日商簿記や情報処理技術者などのビジネスやIT系の資格、国語系の資格では作文検定などもあります。志望校に合わせて、どの検定であれば有利になるのか、事前に確認しておきましょう。

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検定・資格は高校入試に有利になる?

検定試験を受けている学生のイメージ

検定や資格を持っていることが高校入試に有利かどうかはケースバイケースです。ここでは一般的なケースを紹介します。必ずしもこの限りとは限らないので、実際の志望校の受験要項や仕組みを前もって確認しておく事が大切です。

推薦入試の場合

推薦入試においては内申書と面接や作文などによって合否が決定します。そのため、内申書に記載される資格検定も合否の判断材料となります。
ただし、推薦入試では資格や検定の取得状況だけでなく、学業成績や学校生活での活動、志望理由や将来の進路など、さまざまな要素が総合的に考慮されます。そのため、資格や検定の取得が必須条件とされる場合もあれば、あくまで参考程度とされる場合もあります。
最終的には、各学校の入試要項や推薦入試の規定に従って、資格や検定を取得することが合否にどのような影響を与えるかを確認することが重要です。

公立高校入試の場合

公立高校の一般入試においては一般的に取得した資格や検定は合否に加味されません。ただし、一部の公立高校の入試では得点枠が設けられていることもありますので、志望校の試験要項を確認しておくのがいいでしょう。

高校入試本番の受験生

私立高校入試の場合

私立高校の入試においても、資格や検定の取得状況は合否に一定の影響を与えることがあります。以下に、私立高校入試における資格や検定の取得の影響についてみてみましょう。

選抜試験の一要素としての活用
私立高校の選抜試験では、学力試験や面接、作文などさまざまな要素が考慮されます。資格や検定の取得状況は、その生徒の学習意欲や能力を示す一要素として評価されることがあります。特に、志望校が外部検定の結果を重視する場合は、資格や検定の取得が合否に大きく影響することがあります。

特待生制度や奨学金の適用
一部の私立高校では、特待生制度や奨学金の対象となる生徒を選考する際に、資格や検定の取得状況が考慮されることがあります。優れた成績や特別な能力を持つ生徒には、その証として資格や検定の取得が役立つことがあります。

推薦入試の一部としての利用
一部の私立高校では、推薦入試を実施しています。この場合、推薦入試においても資格や検定の取得状況が考慮されることがあります。

ただし、いずれにしても資格や検定の取得だけで合否が決まるものではありません。普段の授業態度や定期テスト等などもしっかり取り組むことが大切です。

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内申書に書けるのは何級から?

高校入試に向けて勉強をしている学生

英検や漢字検定などの検定の級によって、内申書に書けるかどうかが異なります。一般的には、以下のような基準がありますが、学校や地域によって異なる場合がありますので、具体的な情報は学校や検定試験の公式サイトなどで確認することが重要です。

英検や漢字検定の場合

3級以上
一般的には、英検の3級以上の資格を持っている場合には、内申書に記載されることがあります。

2級以上
より上位の2級以上の資格を持っている場合には、内申書に記載されることが一般的です。

数学検定など他の検定の場合

数学検定など他の検定に関しても、内申書に書ける級や資格のレベルは各検定によって異なります。一般的には、その検定が持つ級の中で上位の級や資格を持っている場合に、内申書に記載されることがあります。

最新の情報や具体的な級に関する要件は、各検定試験の公式サイトや学校の入試要項を参照するようにしましょう。

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検定に挑戦するメリット・デメリットとは?

頑張って資格試験の勉強をしている学生

検定や資格を取得することには、それぞれメリットとデメリットがあります。

メリット

能力の証明
検定や資格を取得することで、その分野における自分の能力を客観的に証明することができます。

合格率向上
取得した検定や資格が、高校入試の合格率を向上させる要因となることがあります。

デメリット

時間と費用の投資
検定や資格を取得するには、それなりの時間と費用が必要です。

過度な焦り
検定や資格の取得に焦りすぎると、本来の学習や成長に支障をきたすことがあります。

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高校入試に有利なおすすめ資格・検定まとめ

笑顔の資格取得をした人

検定や資格を取得することは、高校入試において有利に働くことがありますが、その効果は受験する学校や地域によって異なります。
推薦入試や私立高校入試では、資格や検定の取得状況が合否に影響することがありますが、公立高校の一般入試ではあまり加味されません。また、内申書に書けるのは一定の級以上の場合が多いですが、具体的な要件は学校や検定試験の規定によります。検定や資格の取得には時間と費用がかかりますが、能力の証明や合格率向上といったメリットもあります。
メリット・デメリットをしっかり考えて、高校入試に活かしていきましょう!