不得意科目があれば小学生や中学生も参考書で弱点克服をやろうと考えるのではないでしょうか。しかし実際は参考書を買ってもらい満足してしまうことも少なくありません。
子どもが参考書を購入しても満足してしまい、本格的な学習に繋げられないことは、多くの保護者が直面する問題です。参考書をどう活用すれば子どもの学習意欲を高め、成績向上に繋げることができるのでしょうか。
買って終わりでは絶対ダメ!今回は参考書を買って満足してしまう気持ちを防ぎ、参考書を購入した後もやる気を保つための方法をお伝えします。
参考書を買って満足してしまう理由
大学生ぐらいになれば、学習に重要となる意味合いもあるため、参考書を購入したとしても、無下に扱う事はありません。しかし、小学生や中学生は参考書を買って満足してしまうことがあります。
この気持ちは、勉強において学習意欲を落とす大きな問題です。
子どもが参考書を買って満足してしまう理由としては、以下の点が挙げられます。
- 所有感からくる満足感 : 参考書を手に入れたことで、一時的に学習に対する興味が満たされてしまいます。
- 成長した気分になる錯覚 : 参考書を買ったことで、自分の学力が向上したと錯覚してしまいます。
当たり前ですが、参考書を持っているだけでは成績は良くなりません。むしろ、時間とお金の無駄遣いです。
1ページでも問題を解けばいいのですが、眺めているだけでは絶対に身になりません。参考書をどのように活用するかが重要です。
参考記事: 「勉強しなさい!」は逆効果!家庭教師が教える本当に子どものやる気を引き出す方法
参考書を有効に使う手段
買って満足を無くすためには、以下のポイントに気を付けましょう。
子どもの気持ちを聞く
子どもが苦手な科目や、理解できない部分に対して、まず親御さんが理解することが大切です。どんな参考書が必要なのか、子どもの気持ちを理解することで、より適切なサポートができます。
自己負担で購入させる
まずお子さんのお小遣いで購入する事が重要なポイントになります。子どもにお小遣いを使ってもらい、自分で参考書を購入することを促します。自身で買った物を有効に使おうと思わせる事が大切です。親から買い与えられた参考書や、古本屋などで安い物を購入するのではなく、本屋で自身の学力に見合った、値段の高い参考書を購入したという気持ちは、モチベーションを高める事になります。
これが、親御さんから買ってもらっていると、「自分で身銭を叩いて購入したわけでもないし、ちょっと難しいんだよな」なんて気持ちにもなりかねません。そうなれば、お子さんにとっては自分自身を甘やかす口実にもなってしまうでしょう。
目標設定と期限の設定
購入した参考書に対して、具体的な目標や解くページ数、期限を設定します。例えば、「この参考書の〇〇章を一週間以内に終わらせる」といった目標を立てることで、学習の進捗を管理しやすくなり、お子さんも具体的にやることが明確になります。大切なのはお子さん自身に期限と目標を決めさせ、自発的に取り組む動機を強めるという事です。
ただそれが難しい場合、親御さんもお子さんと共に計画を立ててもいいでしょう。例えば、1週間で何ページ解くか、何問解けるようにするかを子どもと話し合うことで、学習の進捗を見守り、サポートすることができます。ここでも大切なのは、親御さんが一方的に目標や期限を決めてしまわないようにすることです。
ほかの参考書は見ない
また、購入後には書店などで他の新しい参考書を見るのは控えましょう。「もしかしたら、こっちの参考書の方が自分に合ってたかもしれない」といった気持ちが生じて心が揺れやすいのも子供心です。購入前にしっかり内容を見比べて、自分の学力に見合ったものを選びましょう。しかし、万一学力以上の参考書を購入してしまった場合は、売却や処分することを考えましょう。そして、新たな参考書を購入することが大切です。また、購入した参考書は期限を決めて一度やり終えるまで解く努力をすることも大切なポイントです。
参考記事:中学生になって勉強嫌いになった?勉強嫌いの原因と親御さんもできる対策方法
親御さんができるサポート例
親御さんが子どもの学習意欲を引き出すためには以下のポイントにも気を付けましょう。
参考書購入について
お子さんが本屋で参考書を選ぶときには、親御さんの立場からも参考書選びをサポートしましょう。無理して難しそうなものを選んでいないか、またお子さんの能力や性格に合ったものか、内容は理解できなくてもどういうものか目を通してみるのがおすすめです。
たとえば、お子さんが視覚的な学習を好む場合、図やイラストが豊富な参考書の方が向いているでしょう。また文字より音で覚えるようなお子さんには、音声や音楽を活用した学習教材がいいかもしれません。また、お子さんが文章を読むのが苦手な場合だと説明が分かりやすく、簡潔な言葉で書かれた参考書を選ぶことが効果的です。
いずれにしても最終的な選択はお子さんが行い、その決断を尊重することが大切です。
学習計画について
また学習計画も同様に、お子さんがあまりにストイック学習計画を立てていたり、逆にのんびりしすぎた計画を立てていないか、見守るのもサポートの一つです。
お子さんの理解度がゆっくりのペースの場合、一日の学習時間を短めに設定し、頻繁に休憩を挟んで集中力を保つようにし、復習の機会を多く設けるような計画に調整したほうがいいでしょう。
参考記事:勉強の習慣化には目標が大事!学習面の目標設定と立て方のコツは?
参考書の買って満足を防ぐ方法まとめ
子どもの学習において、参考書は購入するだけでは意味を持ちません。参考書を購入する際には、自己負担感を持たせることや、目標を明確にすることが重要です。
子どもさんに合った参考書や学習計画のサポートを行い、お子さん自身の学習意欲を持続させるようにしましょう!