高校英語5分解説!if節で現在形を使うのは直接法!「直接法のifとは?」

「if節第2章」の今回では、『直接法のif』(if節で現在形が来る場合)について、詳しく解説していきます。
こちらは、「簡単な方のif」です。
直接法というのは、「普通の言い方」だと解釈してください。
もう一つの「仮定法のif」と違って、難しいものではありません。

気をつけたい点としては、下記の2点くらいですね。
曖昧な場合は、今回しっかり復習していきましょう!

  1. ifは、「接続詞」。「接続詞」の知識が必要です。
  2. 「時制のルール」『時・条件の副詞節では、未来のことを現在形で表す』を学ぶ必要があります。


【こんな生徒におすすめ】

・ifの使い方が多くて区別できない
・if節で現在形を使う場合を知りたい
・if節で、現在形・過去形・未来形の使い分けについて、理解したい
・if節の動詞の形を正しく理解できていない
・仮定法と直接法の違いがわからない

直接法のif

『ifには、「直接法」と「仮定法」の2種類がある』

一つ前の記事で、この2種類の概要をわかりやすく解説しています。
ここでは、そのうちの「直接法」(if節で現在形を用いる方)について、詳しく説明していきます!

《直接法のifとは、「普通のif」の用法です!》
→ 実現の可能性の高い、普通の「もし」の用法のこと。

形:《If S’ V'(現在形), S V(未来形).》
訳し方:「もし〜なら、・・・だろう。」

(例文)
If it rains tomorrow, I will not go out.
「もし明日雨なら、出かけないつもりだ。」
We’ll go on a picnic if it is sunny this weekend.
「もし今週末晴れたら、ピクニックに行きましょう。」

※if節が先に来る場合、その後にカンマ(,)を置きます。
※if節内の動詞は、「現在形」になるので注意。

(注意点〕
「時制」の例外のルールで学ぶ注意点があります!
『「普通のもし」なので、主節は当然通常は”未来形”で書きますが、if節の方は、「未来のことは現在形で表す」というルールが適応されるため、二つの節の時制のズレに気をつけてください。

関連記事:高校英語必読!if節とは?一番優しいifの5分レッスン

2 仮定法との区別の仕方

《直接法 と 仮定法》

①直接法のif
:実現の可能性の高い普通の「もし」
→if節内の動詞は「現在形」になる!

②仮定法のif
:実現の可能性の低い場合の”仮の話”の「もし」
→if節内の動詞は「過去形」「過去完了形」などになる!

(例文)
二つの文を、見比べてみよう!
〈ポイントアドバイス」〉
特に、「動詞」の形に着目!

「直接法」
If it rains tomorrow, I will not go out.
「もし明日雨なら、出かけないつもりだ。」
→if節の動詞は「現在形」、主節の動詞は「未来形」!

「仮定法」
If I had money, I would buy a new bookshelf.
「もしお金があれば、新しい本棚を買うのに。」
→if節の動詞は「過去形」、主節の動詞は「助動詞の過去形+動詞の原形」!

関連記事:みんながつまずく単元「if」(過去形) 完全解説! 

3 直接法if節「現在形」or「現在完了形」?

※仮定法では、「過去形」以降が基本なので、「現在形」や「現在完了形」を用いるのは、直接法に限られています。

では、そのパターンの違いを見てみましょう!

(1)直接法if「現在形」パターン (基本)

If it rains tomorrow, I will not go out.
「もし明日雨なら、出かけないつもりだ。」

(2)直接法if「現在完了形」パターン (応用)

If you have finished your homework, you can go to bed.
「もし宿題を終えたなら、寝ていいですよ。」

※if節の内容が、意味的に「完了」である。

→意味的に『if節が「完了・経験・継続」(つまり、”完了形”の意味)の場合』は、if節の動詞は、「現在形」でなく、「現在完了形」にしてください!

※違いが出るのはif節のみです。主節は同じ未来形が来ます。

関連記事:93%の高校生が間違える⁉ifで未来を表現したいときは未来形は使わない!?

 直接法if節「現在形」or「未来形」?

※直接法のifの場合、if節の働きにより、「未来形」が来る場合があります!
これは、ifという節が、「名詞節」「副詞節」の二つの働きを持つため、区別しなくてはならないのです。(接続詞の中には、ifのように複数の働きを持つものがある。)

では、例文とともに比較してみましょう。

(1)if節が「副詞節」(もし〜なら) の場合

→これまでの説明にあるように、「時・条件の副詞節では、未来の事を現在形で表す」時制ルールが適応されることにより、
「現在形」(または「現在完了形」)がきます!

If it rains tomorrow, I will not go out.
「もし明日雨なら、出かけないつもりだ。」
→このif節は、主節とは独立している「副詞節」。
訳し方「もし〜なら」(条件を表します)

(2)if節が「名詞節」(〜かどうか)の場合

→この働きの場合は、(1)のルールは適応されないため、普通の時制を用います。
つまり、未来の事は「未来形」、現在の事は「現在形」、過去の事は「過去形」。また、「完了形」にする場合は、「それぞれの完了形」になります。
当然、「進行形」にする場合は、「それぞれの進行形」になります。

I’m not sure if he will join the event.
「彼がそのイベントに参加するかどうか、私にはわからない。」
→このif節は、be sureの目的語になっている、つまり「名詞節」。
※名詞節なので、内容に合わせ、この場合「未来形」になりますね。
訳し方「〜かどうか」
(注意点) 「もし」と訳さないので、気をつけてください!

I don’t know if I can pass the exam.
「試験に受かるかどうかわかりません。」
→このif節は、knowの目的語、つまり「名詞節」。
未来の事だが、意味的にwillでなくcanにする。

I wonder if she really wanted to be with me.
「彼女は私と本当に居たかったかのだろうか。」
→このif節は、wonderの目的語、つまり「名詞節」。
過去の事なので、「過去形」になる。

Do you remember if we have ever visited this park before?
「この公園に以前来たことがあるか覚えていますか?」
→このif節は、rememberの目的語、つまり「名詞節」。
”過去から現在までの経験”を表しているで、「現在完了形」になる。

※このように、直接法のif節が、「名詞節」(〜かどうか)」の場合は、時制のルールはないため、内容に合わせた時制の活用になります。「もし〜」の条件を表す「副詞節」、区別できるようにしていきましょう。

「直接法のifについて」まとめ

if節第2章「直接法のifについて」は、理解できましたか?
2種類あるifの、「簡単な方のif」について、まずは知ることが大切です。
「もし〜なら、」という表現は、日本語でも私たちにとって、よく使う身近な言葉になりますよね。それをそのまま、英語にすると、こうなるんだ、と、理解してください。

また、直接法の接続詞ifには、二つの働きがあり、それにより用法・訳し方が異なるため、混同しやすい単元です。
さらに、「難しい方のif」つまり「仮定法」もあります。

なので、ifについては複数記事に分けて丁寧に解説しています。
ひとつひとつ、順に、覚える事が大切です。
繰り返しになりますが、「動詞の形」に着目すること!
先にも後にも、これほどの英語学習ポイントはありません。

これを知っているだけで、みんなの英語の未来は大きく変わることになるでしょう。みんなの未来、期待しています!