
『副詞とは、修飾語の王様!』Part1
高校生になると、英語においては、「品詞」の名前が具体的に出てくるようになり、中学まではきちんと教わっていなかったため、すんなり入りにくくなってしまっているという場合が多いですが、その中で、今回扱う『副詞』は、優先順位としては後になりがちです。
というのは、副詞とは、『文の主要素達を支える縁の下の力持ち』、だからです。よって、影の品詞になり、目立ちにくい品詞なのですが、文法的に言うと、副詞は、『修飾語の大部分を担っている、修飾語の王様』になります。
修飾語とは、文の主要素を飾り付けるアクセサリー的要素の事です。
これらがないと、非常にチープな面白みのない英文しかできませんので、実際は、ひとつの英文につき、複数の修飾語がくっついて、構成されており、主要素と合わせて、これらの修飾語の働き・意味がわからないと、詳しい情報を得られません。つまり、英文の意味も完全に把握できず、長文読解なども解けません。
高校英語において、一つ一つの品詞の知識と理解が必要なので、今回は、後回しにされがちな、しかし実は非常に重要な役割を持つ副詞達の事を、「副詞の位置・種類別一覧・形容詞との違い」など、わかりやすく解説しますね!また、「便利!さまざまな副詞一覧」も付けますので、大いに活用してくださいね!
【こんな生徒におすすめ】
・英語が苦手な高校生にもわかる副詞の解説が見たい
・副詞が全然わからないので、大まかに知りたい
・必要な副詞の一覧が欲しい
・副詞と形容詞の違いがわからない
・副詞の具体的な種類や例が知りたい
・副詞を簡単に教えてほしい。
関連記事:英語長文が苦手な高校生必見『副詞』Part2 これで怖いものなし!〜よく使われる副詞一覧付き
1 副詞とは?
【副詞の働き】
名詞以外の全てを修飾することができる。
*名詞は、「形容詞」が修飾する (「副詞」との違いに注意!)
「時・場所・頻度・程度・様態」などの種類があります。
ただ、あまり種類は意識しなくて良い。単語を覚える感覚で、副詞を覚えよう!
①動詞を修飾
You play the guitar well. ←(副)well(上手に)は、動詞playにかかっている。
②形容詞を修飾
You are very busy. ←(副)very(とても)は、形容詞busyにかかっている。
③他の副詞を修飾
You play the guitar very well. ←(副)veryは、副詞wellにかかっている。
④文全体を修飾
Sadly, he failed in the exam. ←(副)sadly(悲しいことに)は、文全体にかかっている。
⇒このように、様々にかかり、”修飾”しています。何にかかるかは、場合により異なります。その、読み取り方を身につける「副詞のスキル」をこれから、教えていきますね!
関連記事:10分でわかる!英語苦手な高校生がぐんぐん伸びる!イメージで身に付ける前置詞解説集
2 副詞の種類
副詞は、普通の単語なので数は多く、全て種類別には分けられませんが、主要なよく出る大切な副詞は、下記のようにカテゴライズできます。
「時」
yesterday(昨日), tomorrow(明日), now(今), today(今日), then(その時), etc.
「場所」
here(ここで), there(そこで), somewhere(どこかで), etc.
「頻度」
always(いつも), usually(たいてい), often(頻繁に), sometimes(時々), etc.
※「頻度の副詞」は、”位置”と”使い分け一覧”を別でもうけていますので、ご参照ください。
「程度」
almost(ほぼ), very(とても), really(本当に), etc.
「様子」
fast(速く), quickly(素早く), quietly(静かに), kindly(優しく), slowly(ゆっくりと), seriously(真剣に), well(よく), easily(容易に), beautifully(美しく、見事に), etc.
「確信」
certainly(確かに), maybe(多分), probably(おそらく), etc.
など。
3 副詞の位置
副詞の位置は、基本的には、修飾したい語の前におきます。
・動詞を修飾する場合は、その後などに置きます。
・文頭に置くと、文全体を強調します。
・文末に置くこともよくあります。
※また、場所の副詞と時の副詞を並べる際は、〈場所+時〉の順序にしましょう!
My uncle came here last night.
〈場所 + 時〉
【頻度の副詞の位置&一覧表】
(重要)
「頻度の副詞」については、 位置に決まりがあり、また、使い分けも意味だけではわかりにくいため大まかな%で示した一覧表を、参考にしてください。
①頻度の副詞の位置のルール
一般動詞の前・be動詞助動詞の後、文末にも置ける。
I usually go to school by bus. (一般動詞の前)
She is always kind. (be動詞の後)
They come to see me often. (文末)
②頻度%別一覧表
always(いつも)
generally, usually(普段は、大体)
frequently(頻繁に)
often(よく)
sometimes, occasionally(時々)
seldom, rarely(めったに〜ない), hardly(ほとんど〜ない)
hardly ever(ほぼ全くない)
never(決して〜ない)
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4 形容詞と副詞
【形容詞 + ly = 副詞】
「副詞」は、基本的に形容詞から派生したものになります。
なので、形が、このように形容詞にlyを付けたものが、ほとんどになっています。
つまり、形容詞を覚えておくと、副詞もわかってしまうということです!
【形容詞と副詞の違い】
二つとも「修飾語」ですが、修飾できる品詞の担当が分かれています!
『形容詞』:名詞を修飾
『副詞』:名詞以外の全てを修飾できる
〜「形容詞→副詞」の成り立ち6ルール〜
①形容詞+ly (基本のルール)
slow→slowly(ゆっくりと)
careful→carefully(注意深く)
quick→quickly(素早く)
fluent→fluently(流暢に)
②yをiに変えてly
happy→happily(幸せに)
lucky→luckily(幸運にも)
angry→angrily(怒って)
③eを取ってly
gentle→gently(親切に)
true→truly(真に)
probable→probably(おそらく)
④yだけ付ける
full→fully(完全に)
dull→dully(不活発に)
⑤形容詞と同じ形
early(早い/早く)
fast(速い/速く)
late(遅い/遅く)
far(遠い/遠く)
high(高い/高く)
long(長い/長く)
well(体調が良い/よく、上手く) *形容詞と副詞で、意味が異なるので注意!
hard(硬い、厳しい/一生懸命に) *形容詞と副詞で、意味が異なるので注意!
⑥名詞と同じ形
home(家(に))
yesterday(昨日)
tomorrow(明日)
today(今日)
upstairs(上の階(に))
downstairs(下の階(に))
など。
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まとめ:『副詞の感覚を養おう!』
副詞は、一つの単語ですが、別々に覚えるのではなく、このように形容詞と関連させて入れるようにしましょう。
様々な副詞を、きちんと副詞と認識して学習する事で、意味とともに、どのように使われるのか?を理解できるようになるための、感覚を養う事ができます。
そのため、単語を勉強する際には、必ず「品詞」も意識してください。
今回の解説の中でも、知らないまたは曖昧な副詞があったら、覚えてくださいね。
Better late than never. (遅くてもしないよりはいい。) * lateとneverが副詞
「副詞」の記事は、続きPart2がありますので、次に進み、さらにステップアップしてくださいね!