【こんな生徒におすすめ】
- 高校生の受けるべき英語の資格にどのようなものがあるか知りたい
- 自分にはどれが向いているのか、また将来役立つのはどれか知りたい
- 受験で利用できる英語資格試験について知りたい
- 英語の資格試験の違いを知りたい など
英語の資格試験にはいくつかありますが、受講者数は、それぞれ、増加傾向にあります。
資格試験も、時代とともに、定期的にリニューアルが行われており、内容も変わりつつあり、それぞれの資格試験の特徴を踏まえた上でさらに最新の情報をアップデートしていく必要がありますね。そこで今回は一般的な英語の資格の種類と、高校生にオススメの英語資格3選を紹介していきます。
一般的な英語の資格試験一覧
① 英検:公益財団法人「日本英語検定協会」が実施する英語の資格試験。
② TOEIC(トーイック):米国のETS(Educational Testing Service)という組織が開発、日本では、一般財団法人「国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)」が実施する英語資格試験。
③ TOEFL(トーフル):米国のETS(Educational Testing Service)という組織が開発した試験。
④ GTEC(ジーテック):ベネッセコーポレーションの4技能テスト
⑤ TEAP(ティープ):上智大学と公益財団法人「日本英語検定協会」が共同開発した4技能を測るテスト。
⑥ IELTS(アイエルツ):イギリスの公的国際交流機関「ブリティッシュカウンシル」、IDP:IELTSオーストラリア、ケンブリッジ大学英語検定機構が、共同運営する英語資格試験。
⑦ ケンブリッジ英語検定:イギリスの名門ケンブリッジ大学の一部門「ケンブリッジ大学英語検定機構」が開発・実施する、100年以上の歴史を持つ英語資格試験。
関連記事:資格で合否は変わる?高校入試に有利なおすすめ資格・検定とは?
英検について
日本で最も受講者数の多い英検については、1963年より日本で開始されその歴史は非常に長く、日本では誰もが知る英語の資格試験となりました。
一時期(私が大学生になった頃より)、TOEICなどの日本への浸透により時代の流れとともに消えていくのでは?という声もあがりましたが、近年その存在はまた大きくなってきており、受講者数もまた増えつつあり、日本での英語資格試験として、圧倒的に影響力を、持ち続けている傾向にあります。
なぜ高校生のうちに英語の資格を取ることが有益なのか
近年、大学入試で英語の資格を活用できるところが増えています。つまり、英語の資格を取得すると、受験でも様々な形で有利になるということです。
この制度のことを、「英語外部検定入試(外検入試)」といいます。
まず、入試対策も含めて英語の資格を用いる可能性と合わせて、または、大学卒業後の将来の就職を見据えて、しっかり検討するために、早いうちに、どんな英語の資格試験があるのか?についての知識を深めておきましょうね!
※下部にMme.chichiによる、高校生のためのポイントアドバイス・Q&A付き!
関連記事:総合型選抜(旧AO入試)ってぶっちゃけどうなの??? -経験談に基づくその意義と攻略法のまとめ-
高校生にオススメする英語の資格3選
7つの英語資格試験の中の、特に日本の高校生のためのTOP3
《英検・TOEIC・TOEFL》
それぞれの資格の違いを知って、自分に必要な資格試験について、よく考えてみましょう!
① 英検
「実用英語技能検定」(Eiken)
公益財団法人「日本英語検定協会」が実施する英語の資格。5級〜1級の7レベル。
3級からは、筆記試験(1次試験)に加え、面接試験(2次試験)がある。
日本人の作る日本人のための最大級の英語の資格。
『高校生が英語の実力を測るのに最適な資格試験』
学校の学習内容・レベルに合わせて構成されているので、内容が重複していて、勉強しやすく、負担も少なく済みます。
また、内容も学生にも馴染みのあるものになっていて、その点も他とは全く異なり、受験勉強や学校の勉強と並行して勉強でき、そのまま英語の入試対策にも繋がります。
高校生が取得するのにオススメの級一覧
英検3級 中学卒業レベル
英検準2級 高校中級レベル
英検2級 高校卒業レベル(入試レベル)
英検準1級 大学生中級レベル
Q.入試対策に必要なのは、何級ですか?
A.準2級〜2級、英語重視の大学やGMARCH以上の大学では準1級を、検討してみましょう。
特に、「英検2級を持っていると、入試においてのメリットの幅が、飛躍的に広がります」また、「2級は、入試レベルになるため、そのまま入試対策にもなります!」
英検を考えている人は、入試対策にもなる2級を、目標にしてみるのが良いと思います。
ここにも注目!
〔CSEスコアの利用〕
合否に関わらず、その得点数を算出し、そのスコアにより、学生を優遇する制度。
この制度が導入されたことで、不合格になったとしても、取得したスコアを、受験で利用することも可能になりました。
興味のある人は、大学について、調べてみましょう。
関連記事:【英語に悩む高校生必見】暗記不要&イメージですぐに覚える必須英熟語
②TOEIC(トーイック)
Test of English for International Communication(国際的なコミュニケーションのための英語のテスト)
世界160カ国で実施されています。
世界最大級の英語資格。
リーディング・リスニングテスト、スピーキング・ライティングテスト、スピーキングテストの、3タイプがあり、最もポピュラーなものが、リーディング・リスニングテストになっています。
社会人が、就職や転職の際に、自分の英語スキルを示すために取得する資格。
世界中で広く採用されていて、国際的な仕事に就きたい人は、必須と言えます。
内容も、国際的になっており、ビジネスシーンから、日常場面まで、幅広い知識を問われます。
また、就職後の昇給の試験としても使われています。よって、大人になってから、初めてチャレンジする人が沢山います。
社会人向けなので、高校生にとっては、馴染みのない内容が多い点はデメリットかもしれません。
③TOEFL(トーフル)
Test of English as a Foreign Language「第二原語としての英語のテスト」
特にアメリカの大学入試において、それが可能かを測るために取得するものになります。
内容も、アメリカの大学での講義ややり取りに関するアカデミックなものになっており、アメリカやその周辺の大学に留学することを目指す人は、チャレンジをオススメします。
リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4技能で構成されており、国内の大学の場合は、トータルスコア45~70点程度、海外の大学であれば、70~100点程度が、目安の目標点になります。
難易度は、英検やTOEICよりも、高いです。
試験時間が、3時間と長いです。
関連記事:遠回りに見えて実は近道!「語源」がカギの英単語勉強法
高校生が英語の資格を取得するメリット
それぞれの資格には、さまざまなメリットがあります。高校生の間に英語力を向上させるためのモチベーションとなり、受験勉強としても非常に有益です。また、大学入試や卒業後の就職活動において、自己アピールの材料として活用することができます。さらに、一度資格を取得しておくと、今後再び取り組む際に取り掛かりやすく、必要なときにスムーズに勉強を始められるという利点もあります。
大学受験の外検入試(英語外部検定利用入試)のメリット
①英語試験の免除
指定されている資格・スコアがあれば、この試験は受けなくても良い、という制度。
英語の試験自体を免除されるため、他の科目の勉強にその分を充てることができますので、大きなメリットになりますね。
②試験の得点に加点
試験で得た得点に加点してくれる制度。
例えば、英検2級を持っている人は、10点加点して合計得点としてくれる、など。
こちらも大きなメリットになりますね。
③得点換算
例えば、英検2級を持っていると70点と換算され、同時に英語の試験も受けられるため、高い方の得点で合否を判定してくれる制度。
④学校推薦型選抜(旧推薦入試)や総合型選抜(旧AO入試)
学校推薦型選抜(旧推薦入試)や総合型選抜(旧AO入試)で、一定以上の資格を持っている事を条件にしている大学もあります。
⑤出願資格を得られる
上限を満たさなければ、出願さえできない場合があります。
多くの大学で、推薦入試の出願条件として特定の英語資格を挙げていますし、一般入試でも同様に条件として設けているところがあります。
進学後・卒業後のメリット
①入学後の学費免除や奨学金の給付
②就職や転職の際に、役に立つ
さらに、就職後の昇進・昇給、また海外勤務の際にも、必要になったり、あると有利になる場合が多いです。
関連記事:現役大学生が語る大学生のリアルな生活(前編) -大学ってどんなところ?-
受験対策&将来の目的別比較リスト
目的別に一覧にしましたので、受験そして将来に向けて、合わせてよく検討してみましょう!
①日本国内での大学入試において
日本国内の大学が採用している英語資格試験の中で、TOP3を占めているのは、現在、英検・GTEC・TEAPです。
②海外大学進学において
海外の大学進学後において使われているTOP3は、TOEFL・IELTS・ケンブリッジ英語検定です。また、地域により特色があります。
アメリカやカナダなど北米の大学では、TOEFLが占めています。
ヨーロッパ諸国、オーストリアや二ュージーランドの大学では、IELTSやケンブリッジ英語検定がポピュラーです。
③日本企業への就職において
英検・TOEICの知名度が断トツになります。近年は特に、英語を使用しないポジションで入っても、時代の流れとともに会社も変化していき、それに合わせて取得する人が増えています。
④海外企業への就職において
IELTS・ケンブリッジ英語検定が一般的になっています。
特に、ケンブリッジ英語検定は、ビジネスシーンで英語力を証明する資格として、各国の企業で通用します。
関連記事:勉強は役に立たない?実はこんなにある勉強のメリット
Mme.chichiによる、高校生のためのQ&A・ポイントアドバイス
私は高校3年生の時に、初めてTOEICのテキストを買って勉強しました。
行きたい大学の英語の問題が今まで見たこともないものだったため、調べると、どうやらTOEICなどの問題に似ているものが多くみられるとわかり、大変分厚い洋書のテキストに、チャレンジし始めました。結局、その前に推薦で受けた別の大学に決まったのですが、この時初めて洋書(TOEICの教材もテスト問題も全て英語なので)で英語の勉強をしたという、貴重な経験は、洋書に慣れてしまった今でも鮮明に蘇る、特別な時間となっています。
英語の資格試験 よくあるQ&A
Q.最も大学入試での利用率が高いのはどれですか?
A.圧倒的に英検です。
Q.国内での認知度が高いものはどれですか?
A.英検とTOEICです。
Q.就職の際には、どのくらいのレベルから有利になりますか?
A.将来、英検は2級から、TOEICは700点くらいから、履歴書に書くと有利になってきます。
ポイントアドバイス
「勉強がしっかりできる教材が豊富かどうか?」も、受講者にとっては大切な判断材料となります。例えば、近くの本屋さんに、どの資格試験のテキストが入手可能か?や、解説などが、資格試験により英語のみで書かれているものばかりですので、自分が理解できるのか?などを、自分の目で確認しましょう。
その点で言うと、英検は、問題も解説も日本語ベースなので、圧倒的に勉強はしやすいと言えます。
[注意点]
英検は、一生有効です。
英検のデメリットとして、基本的に海外では通用しない資格になります。
その他のものは、基本的には、取得から2年以内となっていて、証明書の発行が2年までになっています。
受験で使用する際には、その点についてもよく確認しましょう。
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まとめ
大学により、資格の種類やレベル、どう有利に使えるのかも、異なりますので、自分の志望する大学について、最新の募集情報を確認しましょう!
もし、自分にとって資格がある方が受験にもプラスにできると考えられる人は、それらの情報を元に、あらためて、入試対策・入試計画を、立ててみるのもいいですね。
その際は、どの資格試験が自分に必要か、比べて判断し、時期なども計算しながら、勉強していきましょう。
受験は、倍率の高い試験を勝ち抜かなくてはなりませんので、少しでもその負担を軽減でき、また、自分の行きたい大学へ入ることのできる可能性を高める事ができるのなら、スキルの一つとして、高校生のこの時期にトライする事をオススメします!