【こんな生徒さんは必見】
・高校に入って、勉強にもあまり身が入らず、なんとかしたいと思っている
・高校生になったら、英語が難しくなり、今まで通りの勉強の仕方では平均点にも届かなくなってしまった
・英語の勉強方法を知りたい
・大学には行きたいのだが、このままでは不安で、そろそろ真剣に英語学習をしないとと思ったいる
・学校の英文法の授業についていけなくなり、入試にも必要なので、わかりやすく教えてほしい
・時制の一致が授業では分からなくて、丁寧に説明してほしい
「時制の一致」は、扱いにくく敬遠されがちの英文法です。なぜでしょうか?
本当は、とってもシンプルなたった一つのルールなのに!
その理由は、ズバリ、『英語と日本語の表し方の違い』にあります。
その部分に意識を持っていってください。また、それに慣れるためにも、今回の時制の一致についての解説を英語学習に大いに役立てて欲しいのです。
クリアにするポイントは、例文をよく見ながら理解することです。
特に、時制の一致は、ルールはシンプルですが、パターンにより理解に時間を要するものもあるので、目次に従って、見ていきます。
まずは、そのシンプルな基本ルールを1分で確認していきましょう!
関連記事:【基本時制のトレーニング1,2,3 〜問題形式別】
1. 時制の一致とは?
従属節がある文では、「主節の時制が過去形の場合、従属節の時制をそれに合わせなくてはならない」のが時制のルールです。
具体的には、「主節の時制が過去形の場合、従属節の時制も過去形(*元々過去形の場合は、過去完了形に)にする」ということ。
※従属節とは、従属接続詞に導かれる節のこと。
〈例文で比較してみると、よくわかります!〉
(例文)
I think that he is right.「私は、彼は正しいと思います。」
→主節(I think)とthat節の時制にズレはありません。(共に現在形)
※この場合は、特に時制の一致は起きません。
I thought that he was right.「私は、彼は正しいと思いました。」
→主節(I thought)は過去形、 しかしthat節の時制は和訳では(he is right)で現在形。
このように、主節が過去形の際でも、日本語では時制をそのままにしますが、英語では、主節の過去形に従属節の時制も合わせて過去形にするのです!
2. パターン別例文集
具体的にパターン別に確認しながら覚えてください。
①従属節の時制が、現在形の時→過去形にする
She says that she is happy at the news.
→She said that she was happy at the news.
②従属節の時制が、過去形の時→過去完了形にする
She says that she visited the museum.
→She said that she had visited the museum.
③従属節の時制が、現在完了形の時→過去完了形にする
He says that he has been there.
→He said that he had been there.
④従属節の時制が、過去完了形の時→過去完了形のまま
I think that you had already known at that time.
→I thought that you had already known at that time.
⑤従属節内に、助動詞がある場合→助動詞を過去形にする
I think that they will come back soon.
→I thought that they would come back soon.
関連記事:【時制: 未来形を完全攻略!】
3. 時制の一致の例外
時制の一致が起きない場合が5つあります。この5つには、それぞれの特徴があるため、一つ一つ確認してください。
①不変の真理
→不変の真理は、「現在形」の項目でも学ぶのですが、”常に現在形”になります。このため、時制の一致も適応しません。
(例文)
We learned that the sun rises in the east.
「私たちは、太陽は東から上る事を学習した。」
※主節(We learned)が過去形だが、that節の時制は現在形のままにする。
②諺
ことわざは、「現在形」の項目でも学ぶのですが、”常に現在形”になります。このため、時制の一致も適応しません。
(例文)
I learned that the early bird catches the worm.
「私は、早起きは三文の徳という諺を習った。」(早起きの鳥は虫を捕まえる)
※主節(I learned)が過去形だが、that節の時制は現在形のままにする。
③歴史的事実
歴史的事実は、「過去形」の項目でも学ぶのですが、”常に過去形”になります。このため、時制の一致も適応しません。
(例文)
Did you learn that the French revolution broke out in 1789?
「フランス革命は1789年に起こった事を、習いましたか?」
※主節(Did you learn〜?)は過去形なので、that節の時制は本来過去完了形にしたいところだが、内容が”歴史的事実”のため、過去形のままにする。
④現在も変わらない事実・習慣
今も現在形の習慣などについては、時制の一致も受けず、常に現在形にします。
(例文)
She said that she gets up at six o’clock on weekdays.
「彼女は、平日は6時に起きると言った。」
※主節(She said)は過去形だが、that節の時制は現在形のままにする。
⑤仮定法
従属節が「仮定法」になっている場合は、時制の一致は起きません。
仮定法過去は仮定法過去のまま、仮定法過去完了は仮定法過去完了のままでいいのです。
(例文)
You told me that if you had more money, you would travel around the world.
君は私に、もっとお金があれば世界中を旅行するのになあ、と言った。」
※主節(You told me)が過去形、that節は仮定法過去になっている。これを主節に合わせて仮定法過去完了形にする、とはならない。
関連記事:【1番わかりやすく教えます!10分の仮定法教科書】
まとめ
このように、時制の一致のルール自体はひとつなのですが、例外があったり、そもそも「時制」という文法と、「従属節」という文法が、それぞれシンプルとは言えないので、どちらかというと、時制の一致が難しいという本当の理由は、これらにあるようです。
これは、私自身が長年の指導の中で何度も思うことで、ではそのような時どう生徒を理解に導いているかと言うと、
『英文の時制を常に意識して読むこと』
『複文の場合、主節と従属節の構造をきちんと確認する事』
この二点をまず、改めて教えます。
習ったはずの文法でも、まだ曖昧なままの生徒が多い為、「時制の一致」に取り組める様に、ウォーミングアップとして、例文を使いこの二つの文法を確認します。
こうする事で、「時制の一致」という考えをスムーズに理解していきます。
あとは、ルールを適応させるだけですので、特に苦手意識も残らなくなるのです。
自分自身も、教えるようになり、改めてこの文法を説明する経験を通して、生徒さんと共にそう感じているのですが、「時制の一致」の勉強を、「時制」や「従属節」の復習材料として、活用できるのです。
言い換えると、「良い復習材料になる」という意味です。
また、言葉の勉強ですので、あまり論理的に追求するよりも、例外もあるので、ルールと形と意味そして注意点などを、しっかり覚えて、例文ごと身に付けていく事が、近道となります。
ルールはシンプル!
あとは、経験の積み重ね!
勉強とは、誰のためでもなく、自分のためのものです。
そしてそれは、高校生の今は自分のためですが、大学生、社会人へと進むうちに、他の誰かのためとなり、大きな影響力を持てるのです。
今は目の前の試験のために頑張っている事が、みんなの未来を支えてくれることになるので、一つずつ頑張っていきましょう!Persistence pays off!