平均点以上を取りたい高校生のために!不定詞3用法まるわかりスピードレッスン

中学英語から高校英語にうつると、これまで順調だったはずの分野にも陰りが出てくる人は沢山います。
英文法も当然その影響を受け、部活などで勉強に充てる時間にも工夫が要求されます。
どの文法も大切ですが、ポリュームが特に大きい項目は、中途半端なままになってしまいがちですね。
そんな項目の代表的なものが、『不定詞』です。
不定詞は、最も多くの用法と使い方や慣用表現があり、英語学習において、そして入試対策において、とにかくどんな問題に対処するにも必要な、必須文法です。

逆を言えば、不定詞をしっかり理解する事で、文法問題・長文読解・リスニング・英会話と、あらゆる英語に強くなれるのです。
不定詞は、難しいのではなく、英語知識の基本を問われるので、不定詞を通して英語の基礎力を、確固たるものにする必要があり、

「高校に入り、英語が伸び悩んでいる」
「文法の中で不定詞はじめ弱い項目がある」
「平均点以上を取るのに苦労している」
「どうしても英語の成績を上げたいが、何から始めていいかわからない」
「不定詞が難しい」

のような壁にぶつかっている高校生に、あまり時間をかける事なくても一から十までよくわかる『不定詞3用法〜必須慣用表現までのスピードレッスン』をさせていただきます!

1. 不定詞とは?

不定詞には、下記の2種類あります。
①to不定詞 (to do)
②原形不定詞 (do)

ここでは、不定詞の90%を占める①のto不定詞を、3用法別にしっかりわかるように解説します。
動詞の原形にtoをつけて不定詞として使う事で、動詞の意味を保持しながら、動詞以外のすべての品詞(名詞・形容詞・副詞)として使う事ができるようになります。

形: 《to + 動詞の原形》
働き: ①名詞的用法

②形容詞的用法
③副詞的用法

不定詞とは?to不定詞 (to do)

〈ポイント〉
不定詞をわかると言う事は、名詞・形容詞・副詞の働きについてまず改めて学ばないといけないということです。
不定詞を通して、あらためてこれらの理解も深めていく事が重要です。
その上で、不定詞特有の表現を、確認しておさえていきます。

関連記事:プロ家庭教師が教える中学英語「不定詞・動名詞」の勉強のコツ!

2. 名詞的用法

見る事は、信じる事だ

名詞の働きをするので、S(主語)・C(補語)・O(目的語)として使います。
「〜すること」

(例文)
To see is to believe. 「百聞は一見に如かず」(諺)
→直訳「見る事は信じる事だ。」
to seeがSとして、to believeがCとして使われています。

I like to read.「わたしは読書が好きだ。」
→to read「読む事」が、likeのOとして使われています。

※likeのように、Oに、to不定詞をとる動詞群が沢山あります。
like/love, start/begin (to不定詞・動名詞ともとる)
want, hope, wish, decide, promise, manage, plan, tend, refuse, etc.

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3. 形容詞的用法

飲み物

形容詞の働きをするので、名詞を修飾します。
〈名詞 + to do〉「〜するための、〜すべき」(名詞の直後に置き、後ろから名詞を修飾)

(例文)
Can you give me something to drink?「何か飲み物をくれますか?」
→to drinkが、直前のsomething(代名詞)を修飾し、「飲むべき何か」と言う意味を作っている。

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4. 副詞的用法

快適な椅子

副詞の働きをするので、名詞以外の品詞(形容詞・副詞・動詞・文全体)をすべて修飾できます。
下記の6つに分類されます。

①目的
②感情の原因
③判断の根拠
④形容詞・副詞の程度
⑤結果
⑥条件(if節の代わり)

①目的「〜するために」
I went to the station to meet my sister.
「わたしは姉を迎えに行くために駅に行った。」

②感情の原因「〜して・・・」
I’m happy to see you again.
またお会いできて嬉しいです。」

③判断の根拠「〜するとは」
You must be careless to leave your wallet on the train.
電車に財布を置き忘れるとは、君はうっかり屋に違いない。」

④形容詞・副詞の程度
This chair is comfortable to sit on.
「この椅子は座るのに快適だ。」
※to sit onが、直前の形容詞(comfortable)の程度を表している。

⑤結果
結果については、下記のように決まった形で使うので、このまま覚えます。
The man lived to become a famous painter. (生きて〜になる)
「その人は、有名な画家となった。」
He tried hard only to fail. (結局〜するだけだった)
「彼は頑張ったが、結局ダメだった。」
He left his hometown, never to come back. (そして二度と〜する事はなかった)
「彼は故郷を離れた、そして二度と戻ってくる事はなかった。」

⑥条件(if節の代わり)
文頭のto不定詞が、if節の代用として使われます。
To hear her speak in English, you would take her for a native English speaker.
彼女が英語で話すのを聞いたら、彼女のことをネイティブだと思うだろう。」
(= If you heard her speak in English,)

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5. 注意点

①不定詞の意味上の主語

不定詞の意味上の主語が必要な場合は、不定詞の直前にforで置きます。
〈for〜 to do〉「〜が・・・する、〜にとって・・・する」

(例文)
It is dangerous for children to use this machine.
子供がこの機械を使うことは危険だ。」

(例外)
※人の性質を表す形容詞について、使用する場合は、forでなくofになります。
〈It is 人の性質の形容詞 of 〜 to do.〉「・・・するとは、〜はーだ」

(例文)
It is kind of you to say so.「そんなふうに言ってくれるなんて、あなたは親切ですね。」
※=You are kind to say so. という関係になり、forの場合とは、to doとの関係は異なるのです。

[人の性質を表す形容詞]
kind, careful, careless, good, nice, brave, foolish, wish, clever, など。

②不定詞の否定形

〈not to do〉(to不定詞の直前に否定語を置く)

(例文)
The team members promised never to break the rules again.
「チームメンバーは、規則を二度と破らない事を約束した。」

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6. 不定詞の慣用表現と独立不定詞

英語の本

①不定詞の慣用表現

書き換えできるものに関しては、書き換え方も覚えましょう。

疑問詞 to do「何・誰・どちら・いつ・どこで・どのように〜すべきか」
※疑問詞の意味に合わせて訳します。
I don’t know what to do next.(何を次にすべきか)
Could you show me how to use this computer?(このパソコンの使い方)

in order to do/so as to do「〜するために」(目的)
You have to study hard in order/so as to pass the entrance examination.
「入学試験に合格するために、一生懸命勉強しなくてはならない。」

too〜to do「〜すぎて・・・できない」
( =so〜that S cannot V)
This stone is too heavy for me to lift up.
「この石は、重すぎて私には持ち上げられない。」
( =This stone is so heavy that I cannot lift it up.)

〜enough to do「・・・するには十分〜」(*enoughの前に〜を置く)
( =so〜that S can V)
This textbook is simple enough for my son to understand.
「この教科書は、息子が理解するには十分簡単だ。」
( =This textbook is so simple that my son can understand it.)

All you have to do is (to) do.「〜しさえすればいい」
=You have only to do.

All you have to do is (to) wait here.
=You have only to wait here.
「君はここで待っていればいい。」

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②独立不定詞

副詞的用法で文全体を修飾する慣用表現。そのまま覚える。

  • To begin/start with,「まず初めに」
  • To be sure,「確かに」
  • So to speak,「言わば」
  • strange to say,「言うには奇妙だが」
  • needless to say,「言うまでもなく」
  • to say nothing of〜,「〜は言うまでもなく」
  • To tell the truth,「実を言うと」
  • To be frank with you,「率直に言うと」

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まとめ

不定詞を勉強する学生

不定詞は、形はシンプルですが、便利なゆえに、このように多様な機能を持ちます。
一つ一つを、しっかりインプットするには、それぞれを例文とともに学ぶ事が、有益になります。
英語は言葉ですので、面倒がらずに、なるべく例文と共にどう使うのか?までを、一緒に確認することが、結果的に、近道となるのです。
私自身も、このように効果的に不定詞も習得していきました。
不定詞の知識で、表現できない英文はなくなったほどです。
是非、不定詞の力で、これからの成績を格段にアップさせてください。