助動詞編Part3へようこそ!
またお会いできて嬉しく思います。
助動詞編 Part1、助動詞編 Part2では、助動詞全種類をひとつひとつ細かく見ていきましたね。
この助動詞最終編では、助動詞上級者としてハイレベルな英文を操れるようになるための上級者アイテム《助動詞の慣用表現》について、徹底的に身につけていきましょう!
助動詞の慣用表現
慣用表現として挙げられる助動詞は、can、may、have to、dare、would、になります。
ただ、大切なのは、前回までで学んだ基本の使い方をしっかり身につけていなければ、慣用表現を理解する事はできないので、何事も基本が大切と言うことを、忘れないように学習に取り組んでくださいね。
では、[助動詞の慣用表現一覧]のリストは、こちらです!
それでは、リストと照らし合わせながら、助動詞ごとにまとめて具体的に例文と共に、見ていきましょう。
関連記事:中2英語の助動詞 must/should/have to~の違いとは?使い方を完全マスターして点数アップを実現!
〈canの慣用表現〉
cannot 〜 too … 「〜しても…すぎる事はない」
※可能性のcanの否定形、cannot「有り得ない」(可能性否定)
→「〜しても…すぎる事はあり得ない」という意味になります。
You cannot be too careful in choosing your friends.
「友達を選ぶ際、慎重になりすぎる事はない。」(十分慎重になった方が良い)
cannot help 〜ing「〜せざるを得ない」
cannot (help) but do「〜せざるを得ない」
※この二つは、同じ意味になります。形が混ざらないようにしましょう。
※helpには、助けるの他に、「〜を避ける」という意味もあり、ここではこの意味で使われています。
また、この意味のhelpの使い方が、
〈help 〜ing/ (to) do〉なので、この形となっています。
※下の方の表現にあるbutは、「〜以外」という意味として使われています。
You cannot help laughing at this comedy.
You cannot (help) but laugh at this comedy.
「この喜劇を観たら、思わず笑ってしまう。」(←この喜劇を観たら、笑わずにはいられない。)」
関連記事:【覚えるだけで助動詞上級者に!①】
〈mayの慣用表現〉
may well 〜「多分〜だろう」
※推量のmay「〜かもしれない」の慣用表現です。
※wellは、推量の程度を上げる役割をしています。
You may well think so.「君がそう思うのも最もだ。」
may(might) as well A (as B)
「(Bするくらいなら)Aした方が良い、Aした方がましだ。」
※下の方の表現には、上の慣用表現に、同等比較as〜asが使いされています。
Aの方にwellがあるため、同じくらいよりもAの方の可能性が高い、ということになります。
You may(might) as well walk as get on such a crowded bus.
「こんなに混んだバスに乗るくらいなら、歩いた方がましだ。」
〈have toの慣用表現〉
have only to do「〜しさえすれば良い」
※have to「〜しなければならない」の間に、onlyが入り、「しなければならないことはこれだけだ」という意味になる。
You have only to come here.「あなたはここに来さえすれば良い。」
All S have/has to do is (to) do.「〜しさえすれば良い。」
※意味は、上の表現と同じになります。
※All S have(*三単現の場合、has) to doまでが、主部となります。
直訳すると、「Sがしなければならない全ての事は、〜する事だ。」
そこから、「Sは、〜しさえすれば良い。」となります。
All you have to do is (to) come here. (訳は、上の例文と同じ)
関連記事:【覚えるだけで助動詞上級者に!②】
〈wouldの慣用表現〉
would like〜「〜が欲しいなあ」
would like to do「〜したいなあ」
※この二つは、基本的に同じものなので、まとめています。
※上記には、後に名詞/下記には、後にto不定詞
※wouldの部分は、’dと縮約できます。
I would like a glass of water.「お水一杯ください。」
I would like to have a glass of water.
would rather A (than B)「(Bするよりは)むしろAしたい」
※rather〜than…「…よりむしろ〜」という比較級慣用表現が使われています。
※not位置に注意!
〈would rather not A 〉「どちらかというと〜したくない」
※wouldの部分は、’dと縮約できます。
I would rather stay with you than go out alone.「1人で出かけるよりは、あなたと居たい。」
I’d rather not do that.「出来ればそれをしたくない。」
〈dareの慣用表現〉
How dare 〜?「よくも〜できるものだ」
I dare say 〜「おそらく〜だろう」
※〜には、節(S + V)が来ます。
How dare you say such a thing to me!「よく私にそんな事が言えますね。」
I dare say things will improve.「おそらく事態はいい方向に向かうだろう。」
ワンポイントアドバイス
⚫︎今回、多数ある慣用表現を、助動詞ごとにまとめたように、効率的にまたしっかり身につけるコツとして、できる限り細分化を避ける!ことです。たくさんある情報を細かく散らかしてはいけません。なるべく家系図のように、その元になっている一つの語(親)でタイトルをつけ、そこから派生しているもの(子)を、そのタイトルの中に全て入れます。
脳は神経で繋がっており、そのポイントとなる箇所から、枝分かれをして、それぞれの部位に指令が届きます。
何かを記憶する際も、同じ仕組みです。
例えば、canという点をつつくとその中のものが全て出てくる、という仕組みなので、canに関する全ての情報を、この点から繋がるように工夫して覚えていくという事です。
関連記事:英語の長文読解が苦手!スラスラ読めるようになる勉強法を解説
まとめ
Part3《助動詞の慣用表現》は、以上のようになっています。
助動詞は、覚えるのみで上級者になれます。また、慣用表現においては、全ての助動詞にある訳でないので、「へぇ、こんな使い方もあるんだなあ、便利だなあ!」と言った気持ちで、少しずつ慣れていくことでしょう。
あとは、様々な英文・問題に触れることで、着実に実力という実を実らせることができるでしょう。