まだまだ暑い日が続きますが、朝晩の空気にはわずかながら秋の気配も感じられるようになってきました。さて、お子様の自学の習慣が中々身につかないとお悩みの保護者の方は多いのではないでしょうか。特に2学期は夏休み中に頑張った人とそうでない人の差が顕著に現れてきます。
何事もそうですが、習慣化するためにはある程度の時間が必要です。ですが、その日数に行きつくまでに挫折してしまい、続かなくなってしまうケースも少なくないでしょう。
今回は新学期直前ということで、自学自習の習慣づけのためにご家庭でできるサポート方法をご紹介します。
(自学自習のメリットは「プロの家庭教師が伝える自学自習するメリット・デメリット」でも紹介していますのでぜひご覧ください!)
自学自習の習慣づけのために大切なこと
1. 小さな目標から始める
国立教育政策研究所による全国学力・学習状況調査によると、中学生の64%が平日の勉強(学校以外)に1時間以上かけているというデータがあるそうです。また、中学生にとっての理想的な勉強時間は学年+1時間(例:中学2年生であれば2+1の計3時間)と言われます。しかし、全く自学自習の習慣のなかったお子様にとって、毎日1時間の勉強でも大変に感じると思います。自学自習に限らず、目標を立てた時が最もやる気に満ちているため、ついつい日々の計画にも高い目標を設定しがちです。しかし、それを日々実行するのは困難であり、逆に目標をあきらめる、計画を放棄するリスクが高まります。
まずは無理のない、小さすぎる目標から始めることがおすすめです。例えば、全く机に向かわなかったお子様が毎日10分だけでも自学自習をするようになってくれたら、それだけでも大きな進歩です。いきなり日々の自学自習の目標を3時間など高く設定してしまうと、逆に失敗の原因になりかねません。目標が小さいほど達成しやすく、自信もつきやすいので、徐々にステップアップしていくことが重要です。
関連記事:勉強の習慣化には目標が大事!学習面の目標設定と立て方のコツは?
2. いつ・どこで・何をするか決める
また、習慣化において、「やる気」に頼るのはとても危険なことです。本来の習慣とはやる気に左右されることなく身についているものです(例えば毎日の入浴や歯磨きなどの習慣は「やる気」に左右されることはないですよね)。
そのためには生活習慣のなかに「自学自習」も組み込んでしまうことが大切です。
例えば、
いつ…月曜日の20:00から
どこで…自分の部屋で
何をするか…1時間数学をする
などです。具体的にこれらを決めておけば、気分に左右されることなく「この時間・タイミングになったらこれをする」という風にうまく日々のルーティーンになってくれます。
中学生になると部活で忙しいお子様も多いと思うので、自学自習でいつ、何をするかはお子様の状況も踏まえて無理のない範囲で決めていけたらいいですね。
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3. 仲間と一緒に取り組む
筑波大学大学院の研究結果によると、一人で目標に取り組むよりも、仲間と共に取り組んだ方が習慣化する可能性が高いという結果が出ています。よく「受験勉強は団体戦」とも言いますが、同じ状況にある友人と切磋琢磨することで、良い意味でのライバル意識も芽生え、モチベーションを保ちやすくなります。ご家庭においては、兄弟や姉妹も巻き込んで勉強していくことで、広い意味ではありますが、仲間と共に取り組むことになります。
例えば、兄弟姉妹が一緒に勉強する時間を設けたり、同じクラスの友達とオンラインで一緒に勉強する時間を作るなどです。これにより、勉強が孤独な作業ではなくなり、楽しさや競争心が加わることで、より一層習慣化しやすくなります。
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4. 否定形の目標にしない
意外なことですが、目標を否定形で設定すると失敗する確率が上がってしまいます。例えば、ダイエットの場合、「間食しない」などがこれに当たります。自学自習の場合だと、「得意科目ばかりしない」などがそうです。これは、否定形を脳がイメージできないからだと言われています。「間食しない」の「しない」部分を脳がイメージできず、その前の「間食」だけをイメージしてしまうため、逆効果なのです。
自学自習の場合でも、肯定的な表現で目標を設定することが重要です。例えば、「毎日数学の問題を5問解く」など、具体的で前向きな目標を設定することで、脳はそれをイメージしやすくなり、達成しやすくなります。お子様がどういう書き方で目標を立てているかにも気を配って、肯定的な目標設定をサポートしましょう。
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自学自習の習慣を身につける4つのコツまとめ
暑い日が続く中、2学期の始まりに向けてお子様の自学自習の習慣づけが重要です。特に、夏休み中に頑張った人とそうでない人の差が顕著になるため、今こそサポートが必要です。習慣化には時間がかかるため、小さな目標から始め、具体的に「いつ・どこで・何をするか」を決めることが効果的です。また、仲間と一緒に取り組むことでモチベーションを保ちやすくし、否定形の目標は避けることが成功の鍵となります。ご家庭でのサポートが、勉強の習慣化に大きな影響を与えるので、積極的に関わりましょう。